糖尿病患者のシックデイの対応方法は?〜ハイリスク算定時の薬歴についても紹介〜

こんにちはたくやんです!

今回は糖尿病患者のシックデイの対応方法について紹介していきたいと思います!

それでは〜れっつらごー∠( ’ω’ )/

この記事では

シックデイとは
薬品ごとのシックデイの対応は?
薬歴の記載に関して

を解説しております!

シックデイとは

シックデイとは…
糖尿病患者が発熱や下痢、嘔吐、腹痛、食欲不振、外傷、急性ストレスなどの症状により
食事が摂れない状況
のことです。

シックデイになると例えBSコントロールが良好な患者でも糖尿病性昏睡に陥る可能性があります。

食事が摂れないことで…

・脱水などによる高血糖
・エネルギー不足などによる低血糖

そう、
高血糖も低血糖もどちらも起こりうる可能性があり
このような事態を避けるために
適切な指導をしておかなければなりません。

基本的にDr.からの指示があると思っていたのですが、
どうやらほとんどの患者さんが指示されていない(うちの薬局に来る人だけ?)ようで
いちいち問い合わせするのも煩わしい…

それに内科の先生が全員糖尿病の専門医であるとは限らず
なかなか明確な回答が得られないこともあります。

まずは「医師の指示に従う」ということを大前提に
緊急を要する時、薬剤師はどのような指示を出せば良いか一緒に見ていきましょう🙆‍♂️

薬品ごとのシックデイの対応は?

まずは糖尿病治療薬を分類します!

①低血糖リスクのあるもの
②低血糖リスクのないもの(少ないもの)
③低血糖以外の副作用が懸念されるもの

①低血糖リスクのあるもの

これらは、摂れる食事の量を目安に減量又は中止の指示が必要です。

半量に減量とはそのままの意味で錠剤を半割したり
インスリン単位が10単位のものであれば5単位にしたり…

※あくまで医師の指示が優先ですし、
できれば地区の先生の意見を聞くようにしてくださいね!!!

②低血糖リスクのないもの

これらは、基本的には処方量をそのまま服用させます!
糖尿病患者の多くは基礎分泌が低下し定常的に高血糖が発生している事で合併症リスクを上げています。
そのため食事が摂れなくても薬剤の服用をやめないことが多いです。

③副作用が懸念されるもの

これらはいわゆる食事量が低下し水分不足にる影響を受けやすい薬があがっています。

メトホルミン:乳酸アシドーシス
SGLT2阻害薬:脱水とサルコペニア

食事が取れなくても水分補給は忘れずに指導したいですね。
また、経口補水液はものによっては血糖値をあげてしまいます
下図を参考にしていただけると幸いです。

運動しているときの水分補給と
悪心嘔吐による水分補給ではやはり使い分けるのが良いですね!

個人的にOS-1のゼリータイプは飲みやすいと思います。
補水液に比較して少し甘く感じて塩味を感じにくい👌!!

薬歴の記載に関して

ハイリスク算定のためにシックデイの対応も記入が必要です!

低血糖リスクのあるもの+αGI

低血糖リスクのあるもの+αGI:食事量に応じて減量、全くとれない場合は中止し、続くようなら連絡または受診。

【解説】

αGIは低血糖リスクのないものに分類されてたじゃないか!!と思った方。大正解です。
確かに単剤では低血糖リスクはほぼありません。しかし、そもそもその作用機序から食事がとれない場合は服用の必要性がありません。
また、仮に食事がとれず服用した場合に低血糖症状を起こしたらどうでしょうか?
服用していなければ清涼飲料水でも対処が可能なのに対し服用していればブドウ糖が必要です。
つまり、飲む必要がない。ではなく飲まない方が賢明だ。と言うことになります。

低血糖リスクのないもの

低血糖リスクのないもの:シックデイも服用し続くようなら連絡または受診。

特に言うことはありません。

副作用の懸念があるもの

SGLT2i:シックデイも服用し続くようなら連絡又は受診。脱水には気をつけこまめに水分補給を行うこと。過度な糖質制限はフレイル予防の観点から避けることなどを指導。

【解説】

前述の通り、SGLT2iは脱水と糖質不足によるサルコペニアが懸念されます。
そのため経口補水液などで水分補給を行うこと
必要に応じてウイダーなどの糖を含むものを摂取させる必要があります。

※シックデイの項目に関してのみです

ご質問はコメント欄又はTwitterのDMからお願いいたします…!

それでは…bye´ω`)ノ

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